恋活戦記

独身アラサー女子の日々の戦いを記録。合理的に戦う方法と出会った男達を毒舌に紹介します。

10年前のあの日を振り返る⓫ 〜解明編〜

→つづき

 

クオ田とケバ子の関係を怪しみながらも決定的な証拠が無かった。

 

ある日留守電に「お前O子に付き合ってる事言っただろ!ふざけんな!!」とクオ田の怒り声が入っていた。

O子に聞くとバイト中にクオ田が筆者の事なのか詳しくは濁されたがクズ発言をしていたらしく、O子が「あんたね〜…」と軽蔑した事で悟ったようだった。

 

今までは散々皆の前で付き合っている事を匂わせていたくせに、何故今クオ田はこんなに交際の事実がバレる事に過剰にビビっているのだろうか。

 

もう吹っ切りたいのにキレられる度に傷付いてしまう自分にガッカリしたが、O子の助言を聴き、あんな奴どうでもいい!関わらなきゃいい!!と思う事にした。

 

とはいえバイト先ではクオ田が中心に居るせいか、なんだか孤立しているような、皆に笑われているような気がしていた。

しかしクオ田だけを信じていた時よりも、マツゲちゃんやO子に頼ってからの方が視界が開けてきた。

 

ついに、ずっと姉のように慕っていたオープニングスタッフの姉子にも全てを話して協力してもらう事にした。

「何でもっと早く話してくれなかったの〜」と言われた。本当にそうだ。味方が増えるだけで一気に心強くなる。

姉子は不思子と同い年で仲が良いので、誤解を解いて仲を取り持ってもらえる事を期待した。

バイト先で不思子の存在が何より居心地を悪くしていたし、そこが解決しない限りはクオ田とも戦いづらい。

 

翌日、不思子は相変わらず皆の前で筆者をあからさまにシカトしていた。そしてクオ田と仲良さそうにコソコソ話している。きっと筆者の悪口であろう。

それでもクオ田から「元気になった?」「クオ田の事忘れられた?」などメールがくる。

どういうつもりなのだろうか。

あまりに上からだし良い気になっている。

連絡がきて嬉しい気持ちに蓋をして、素っ気なく返すようにしていた。

 

夜、姉子から報告電話があり、不思子に誤解だと伝えて説得してみたがクオ田を一番に信頼していて話にならないと呆れていた。

オープン当時からずっと仲良しの姉子でも筆者の時と同じで「仲の良いクオ田を信じる」と言われたそう。

もはやクオタ教の信者である。

それは筆者もケバ子も同じで、今まで築き上げてきた友情がどうでもよく思えてしまう程に何故かクオ田だけを信頼してしまっていて、まるでオ◯ム真理教のような側からは理解しがたい洗脳され具合だった。

 

不思子の二股がバレたからなのか知らないが、彫刻くんが失踪したらしい。未だに真相は解らない。

彫刻くんが居なくなってからというもの余計に不思子はクオ田にベッタリになっていた。

 

姉子によると、筆者が勝手にクオ田と付き合っていると思い込んでいてクオ田も迷惑していると不思子が言っていたそうだ。

姉子は筆者とクオ田が本当に付き合っていた事を話してくれたのだが不思子は信じず、

「ちゃんと言葉はあったの?付き合ってると片方だけが思い込んでるパターンでしょ」と言われ、ちゃんと告白があったのか聞いてなかった姉子はそれ以上言えなかったそう。

 

それらを報告されて、すごく悔しくなった。

ちゃんと彼からの告白があって付き合った事を姉子に言っておけば良かった。

筆者が一方的に付き合ってると思い込んでると不思子に思われているのは不名誉すぎる!!!!!!!!!

 

とにかく全ての誤解を解く為にはクオ田の口から直接言ってもらわない限り信じてくれないという結論になり、姉子の助言を聞きクオ田に電話して誤解を解いてもらうよう頼んだ。

しかし面倒くさいだのウザいだの言われ聞き入れてもらえない。

電話を切った後にダメ元で改めて真剣にメールで頼むとやっと了承してくれて、不思子に言ってくれると約束し、ちゃんと謝ってくれた。

メールして良かった。解ってくれた。

今まで長い戦いだったが、やっと報われた気がした。

 

その翌日、平和が戻っていると信じて楽しみにバイト先に向かうと、不思子は相変わらずだった。

クオ田と一緒に堂々と筆者の悪口を言って笑っている。胸が張り裂けそうだった。

「話が違うじゃん!ちゃんと言ってよ!!」とクオ田の事を怒ると、フザケながら不思子に「凛々華が悪いんじゃないんだってさ〜」と言い、不思子は爆笑している。

もう誰が二股をバラしたのかなんてどうでも良くて筆者を虐めるのが楽しいのだろう。

 

バイト中クオ田と2人きりになる度に怒ったが「ゴメンゴメン」とヘラヘラしている。

2人の時は優しくして、不思子やみんなが居る時は筆者を笑い者にしてきて、もうどうしたらいいのか解らず、ひたすらに無力だった。

 

 

12/13

久しぶりに歌子と2人でゴハンに行き、現状を話した。そして、ケバ子とクオ田の疑惑も話し、ケバ子に付き合ってるのか聞いてもらうよう頼んだ。

 

12/15

バイト後に1時間クオ田に誘われダーツに行った。2人きりではなく、上がり時間が一緒だっただけのクオ田も仲が良い訳でもない冴えない男と3人だ。

どういうつもりなのか訳がわからない。

誘われて嬉しい気持ちと雑な扱いに切なくなる気持ちで複雑だった。

1時間でお開きと言いつつ、1人帰ろうとしないクオ田を怪しんだ。

 

12/16

また不思子がキレていた。

今までは孤独に戦っていたが、姉子が味方になってくれたのが心強かった。

筆者の勤務中、本日シフトが入ってないクオ田、ケバ子、ノッポが入店してきた。

最近このメンバーで連んでコソコソしていてなんか嫌な感じだ。

更にショックだったのが、先程まで散々筆者にキレていた不思子が退勤するとケバ子が呼びに来て親しそうにクオ田達の元へ連れて行った。

ケバ子も完全に不思子側なのだと感じた。

そのメンバーで筆者を悪く言って笑っているのが容易に想像ついた。

別れて1ヶ月が経っても苦しめられるばかりだ。

 

12/17

「ケバ子、クオ田と付き合ってるって!!」と歌子からメールがきた。

 

 

やっぱり。

 

と思いつつ頭が真っ白になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…いつから?

 

 

 

 

 

 

いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?いつから?

 

 

 

 

絶対別れる前に浮気されてるよね?

 

 

まさかの一番負けたくない相手で、

付き合っているのを一番隠したいと思っていた相手に男をとられるとは…なんとも惨めで滑稽だ。

 

 

こんな事になるのだったら付き合ってる事を秘密にしとくんじゃなかった。

 

新しいバイトと掛け持ちしてバイトのシフトを減らすんじゃなかった。

 

会う日を減らすなんて言うんじゃなかった。

 

しょうもない事で怒るんじゃなかった。

 

 

そんなどうしようもない後悔と同時に許せない気持ちが込み上げてきた。

 

 

 

落ち着け。

 

ここでクオ田を責めてもシラを切られるかキレられるかだ。

 

先にケバ子とコンタクトを取りたいところだが、筆者が誘ったところで全てクオ田に報告がいくだろうし会ってくれないのは解っている。

 

歌子が「直接話した方がいいよ!ケバ子と今夜会う予定があるからおいで」と言ってくれた。

事前に筆者が来る事を言うとケバ子が来ない可能性があるので秘密にしておいてもらってゲリラ参戦する事にした。

 

せっかくのチャンスを無駄にはできない。

どうか勘付かれぬまま、計画が遂行できますように。

アドレナリン全開で夜を待ち侘びた。

 

 

→つづく

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