恋活戦記

独身アラサー女子の日々の戦いを記録。合理的に戦う方法と出会った男達を毒舌に紹介します。

10年前のあの日を振り返る❾ 〜疑惑編〜

→つづき

 

11/6

この日はバイトの上がり時間が被ったクオ田といつも通り夜ご飯に行った。

この前の違和感は筆者の考えすぎだったかもしれない。

 

11/7

朝バイトに行くと、笑顔で一緒に出勤するクオ田とケバ子に遭遇する。胸がズキっとした。

途中でたまたま会ったのだろう。昨夜はバイト後筆者と一緒に過ごした訳だし。

でもなんだか2人の空気感が前と違う。モヤモヤしていた。

 

久しぶりに不思子とシフトが被った。

ずっとシカトしてくるので、キレられる筋合いはない事を告げると言い合いになった。

クオ田に誤解を解いてくれるよう頼んだのに何故か悪化している気がする。

不思子はクオ田にやたら絡み、大声で聞こえるように筆者の悪口を言った。

きっとクオ田が助けてくれると信じていた。

しかし、「やめてやれよー笑」と言いながらクオ田も一緒に笑っている。信じられない。

 

クオ田を呼び出してブチギレた。

何故彼女である私の味方をしてくれないのか。

何故不思子と一緒に笑っているのか。

どれだけこちらが真剣に話してもヘラヘラしていて「別に誰の味方とかねえよ笑」と言っている。筆者が怒り続けていると「解った解った!笑」と折れたが、また不思子がいる場では不思子と一緒になって筆者を笑っていた。

苦しかった。どうにも戦えない自分が無力だった。

 

ふと、ケバ子が居たので声を掛けると、

名前を呼んだ瞬間に気まずそうな顔をして全力ダッシュで逃げられた。

 

…そんな漫画みたいな事ある??笑

 

ケバ子は嘘が下手で何でも顔に出るし、不自然にも程がある行動をする。

さすがに何か私に後ろめたい事があるのだろうと思った。

 

 

絶対的な味方だと信じていたのにクオ田の態度が許せなくてバイト中シカトしていると、退勤後に「〇〇部屋に来て」とメールが来た。

仲直りする為の話し合いの機会を設けてくれたようだが、筆者の味方になってくれない事がどうしても納得いかず決裂。

無理に仲直りの雰囲気を作る為にキスをしてこようとするが全力で拒むとクオ田の機嫌は一気に悪くなった。

クオ田と部屋を出るところを丁度不思子に見られた。不思子の味方をしていたクオ田が筆者と2人で部屋に居た事をどう思ったのだろうか。

 

帰宅後、不思子に改めてメールで抗議した。

1回目に絶交された時は面倒臭くて放置したが、今回はちゃんと話し合って誤解を解きたいと思った。

しかし、不思子からのメールに衝撃的な事が書かれていて、経験した事がないほど鼓動が速くなり、震えが止まらなくなった。

肝心の内容は忘れてしまったのだが、クオ田は筆者にとって敵だというような事だったと思う。

 

急いでクオ田に連絡して今すぐ会いたいと言った。今こそ夜中だろうがタクシーを使ってでも会いたい瞬間だ。今じゃなきゃダメだ。今、会いたいし話したい。

 

当時、西野カナの会いたくて会いたくて震える曲が大ブレイクしていたが、本当に会いたすぎて震える事があるのだと身をもって知った。

 

先程喧嘩っぽくなったまま別れたのでメールをしても返信はそっけなく、電話をするとガヤガヤした場所で遊んでいるようだった。

震えで顎がガクガクして上手く喋れなかった。何を言っても適当にかわされて、今日は無理だから明日の夜会おうと言われた。

 

何で1番そばにいて欲しい時には居てくれないのか。死にたくなった。

その日は一睡も眠れず、緊張状態が切れないまま、翌日の夜がくるのをひたすら待った。

 

11/8

昨夜から交感神経は一瞬たりとも休まらぬまま、夜までの時間が長すぎて気持ちが早まって待ち合わせ時間より早くに着いたが、クオ田は遅れてきた。

筆者の気持ち的にはやっと会えたのにクオ田は素っ気無く、筆者の事なんかどうでも良いという感じ。

ちゃんと話し合いをしたいのにすぐに帰ろうとする。20時間くらい会う事だけを考えてずっと待ってたのにそりゃ無いぜ。

もっと一緒に居たいと言うと家ではなくホテルに連れてかれ、結局まともに話し合いもできぬまま、距離を置こうと言われた。

 

11/9

大学に行く電車の中でも授業中も家でもずっと泣いていた。この放置されている時間が辛いから別れようかと悩んだが、「時間が欲しいから待って」とメールがくる。

 

11/11

「ごめんね」とメールがくる。

酷い扱いをしてきても謝る気持ちがあるのだと嬉しい気持ち反面、どういう意味なのか複雑な気持ちになった。

 

11/12

「大好き」とメールがくる。

どういう風の吹き回しなんだ。

微妙な反応の返信をした。

 

11/14

「夜ケバ子と小太男と飲むけど来る?」とメールがきた。

そのメンツって…ケバ子を好きな小太男の話も聞いていたし、2人をくっつけようとしてるのだろうか。

会うと辛くなるだろうから最初は断ったが、「もうクオ田と会いたくないの?」とキレられて結局行く事になった。

 

言われた居酒屋に行くと誰も居なかった。

「俺とケバ子23時までバイトだから小太男と先飲んでて」とメールがきた。

聞いてない。

オールコースかよ。

小太男が来たが2人で飲んでも楽しくないし、早く来ないかと愚痴りながらひたすら待った。ケバ子の事が気になっている小太男はケバ子と飲めるとクオ田に聞いて来たらしい。

23時まで本当に長かったがやっと来ると思って待っていると、24時過ぎても来ない。

社員に捕まって3人で飲んでいるらしい。

呼び出しておいてこれだけ放置するってあり得ない。

 

結局2人が来たのは夜中の1時だった。

色々納得いかないが、机の下で皆にバレぬようクオ田が足を突っついてちょっかい掛けてくるのが嬉しかった。

この日もいつものように散々飲まされて筆者はベロベロになってしまったが、クオ田がこれから渋谷のクラブに行く予定があると言い、

夜中の3時に解散になった。

ケバ子は友達の家に泊まると言い、ベロベロの筆者と小太男はタクシーに一緒に乗せられた。

 

無理矢理呼び出され、散々待たされて、飲まされて、夜中に放置されて、

この日程屈辱だった事はない。

人の気持ちや時間をなんだと思っているのだろうか。

 

ただ、その後散々メールや着信がきていて

ちゃんと心配してくれていると思うとまた期待してしまうのであった。

 

11/16

クオ田から電話がきて改めて「好きだから待ってて欲しい」と言われ、嬉しくなった。

信じて待とうと決めた。

 

11/18

クオ田が行くと言うからバイト先の飲み会に参加する事になったがどれだけ待っても結局来ず、切なくなった。

 

11/19

「距離置こうっていつまで待てばいいの?」とメールをすると

「別れよう」とあっさり返信がきた。

 

 

やっと前向きに考えられてきたのに3日前の電話はなんだったんだ。

その後メールしても電話しても応答はなかった。

 

11/20

どうしても会ってくれる気が無さそうなのでクオ田のバイト終わりに待ち伏せして、出てくるところを襲撃した。こんな強行突破をする程に毎日ギリギリで全力だった。

 

店に入ってちゃんと話をしようとするが、話を逸らしてふざけるのでまともに会話もできない。

会話から逃げる為に唇を突き出してふざけたキスをされたが、それすら嬉しく思えてしまう程に筆者は惨めであった。

 

ただ話を聞きに来たつもりが、

別れたくないと言ってしまった。

「もう終わった事だから」の一点張りで、

別れる事を決めた理由も教えてくれない。

「せめて理由だけでも聞かないと納得いかない。彼女なんだから理由を聞く権利くらいあるでしょ!?」としつこく迫ると

「俺マツゲとヤッたから」と言われた。

 

マツゲとは付けまつ毛が不自然に目立っているバイト先の新人フリーターの事で、何の疑惑も持っていなかった予想外すぎる人物の名前を言われポカンとした。

まつ毛はインパクトがあるが、真面目でしっかり者のすごく良い子だ。筆者より歳上だが彼氏と付き合った事もないと言うピュアな子だ。

普段の感じからクオ田もマツゲちゃんの事は女としては見ていなさそうだし、とても信じられない。

 

朝まで一緒に居たかったが、クオ田はすぐ帰りたがって夜中の2時にタクシーに乗せられた。タクシー代は出してくれない。

付き合っている時と扱いが天地の差だ。

 

クオ田の家に置いてある自分の物を取りに行きたいと言うと、「今兄貴居るから今度持ってくよ」と言われ、「今日はどこに帰るの?」と聞くと有耶無耶にされた。

 

夜中にびっしょり冷や汗をかいて起きた。

自分では全く信じていないつもりだったが、マツゲちゃんとの話がショックだったのだ。

嘘だとしても筆者が傷付くのを解ってそんな事を言うのがショックだった。

 

11/21

この期間、生きてるのが辛くて仲の良い友達に日替わりで会ってもらっていた。

この日も話を聞いてもらい、マツゲちゃんに直接確かめた方が良いという結論になった。

 

マツゲちゃんに「今日バイト終わった後話がしたい」とメールを送ると数時間後にOKの返事が返ってきたが、偶然クオ田と同じタイミングで返信がきて急に怪しく思えてきた。

真実を確かめるのは怖くて気が気じゃなかったが、マツゲちゃんのバイトが終わるまで友達に一緒に居てもらい、いざ出陣…!!

 

付き合っていたところから全て話し、クオ田の昨夜の発言の真相を聞いたら驚いていた。

「いやいやいや無いから!!!!!!笑」

マツゲちゃんはオトリだった。

そんな事は知りもせず安堵した。

 

クオ田は浮気した訳ではなかったんだ。

嘘をついてまで嫌われて別れようとしたんだ。

筆者がスッパリ別れられるように自分が悪者になったんだ。

 

それならもう解放してあげようという気持ちになり、ちゃんと会って別れを告げる為に翌日会おうとクオ田にメールした。

 

→つづく

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