→つづき
1週間後、再び同じパーティーで出会ってしまった。
暗男は昔のロックミュージシャンのような片側だけ刈り上げたダサいアシンメトリーヘアになっていた…!!!爆
最初は誰だか解らず途中で気付いたのだが、先週会った事には触れぬまま会話していたのでお互い相手が気付いているのか探り探り、終始当たり障りのない会話で終わった。
他の参加者ラインナップは熊と嘘つき警官とその同僚の声デカい奴と新規の高身長男性。
嘘つき警官にもやっと認識され、気まずさもなく友達のように割り切って楽しく話せた。
「あ、嘘つき警官だ〜♪」「やめてくれ〜笑」というお決まりのふざけ合い。笑
お互いジャッジしている状態よりも、戦友として世間話している方が楽しめる。
しかし、相手には「普通に楽しいんだけどな〜何でダメなんだろな〜」と余計好かれてしまったようだ。
確かに嘘つき警官がこの中では1番話しやすい。
ただ、職業が筆者的NGなのだ。
スタッフの目を盗んで「ねぇねぇLINE交換しよ?」と小声で言ってきた。
「直接聞くのはルール違反です。嘘つきな上にルール違反する警察官ってw」と弄りながら上手く回避。
普通に若くて話しやすくて人気の職業で見た目も悪くないのに(生え際が進行中ではあるが)何故彼女ができないのか謎。
第1希望には新規の高身長男性を指名したが、女性参加者が3人しか居ないというのに中間で選ばれなかった為、懲りずに1位投票してくれた暗男を保険で第2希望に記入した。
この日はどうしてもこのまま帰宅せずに誰かと夜ご飯が食べたい気分だったのだ。
すると、思った通り第1希望の人には選ばれず暗男とカップリングした。
前代未聞の同じ人と再びカップリング!!!笑
パーティー後にビルの外に出ると相変わらず筆者が出てくるのを見つけようとする気もなく奥まった所に立ってスマホを弄ってる暗男発見。
これは…このまま素通りして帰ってもバレないかも…と頭によぎった。
前回ゴハンに行った時に今までカップリングした相手に何度も逃げられたと愚痴っていたが、これは完全に女性任せで見つけてもらおうと他力本願な暗男が悪いと思う。
帰ってしまおうか悩みながらも探している振りをしていると、やっと暗男が顔を上げて目が合った。
でもこちらから駆け寄るのも癪なので距離を取ったまま会釈。お互い自分から駆け寄りたくない為、離れた距離のまま疑心暗鬼な顔で暗男が口を開いた。
「てか気付いてます?」
「気付いてますよ笑」
「え、本当に気付いてる??」
「気付いてるけど…笑」
「本気?」
「何が?笑」
「本気で選んだ?」
「本気で選ぶってどういう事?笑」
「いや、だから…本気なの?」
「だから本気って?笑」
「……」
気まずい時間が流れた。
婚活パーティーなんて消去法で選んでいるのに(しかも第1希望じゃないし)本気で好意があるなんて思われても困る。
「とりあえずゴハン行きます?」と言われ、歩き始めたがやはり隣を歩く時のぎこちなさがカッコ悪い。
筆者の半歩後ろをついてく事しかできず、狭い道で前から人が来たので暗男の背後に回り込み縦1列になると、キョドって前に進めない模様。
もう40手前なんだから堂々と前を歩いてくれ。。😂
店もやはり決められなさそうなのでまた筆者が見つけてメニューも全て決める事に。
話題はまた婚活パーティーの話になり、あそこのパーティー会社がどうだとか前にカップリングした人がどうだとか前回と全く同じ持論と愚痴を調子が上がってきた様子でノンストップトーク。デジャヴ。
相変わらずインターバルが無く、こちらが言葉を発する間合いが取れないのが居心地悪い。
会計まで数時間全て婚活パーティーについての世間話であった。
今回は割り勘にされ、2度も食事に行った事に少し後悔。
帰り道「今日また会えて、カップリングできて本当に良かったです!」と言われた。
何故また筆者を1位に指名してくれたのか聞くと、興奮しながら「この前目が泳いでるとか言われたのが結構ショックで…!!」と言い、黙ったまま強い眼力で訴えてきた。
全く答えになって無いのだが。
「…なのに何故選んでくれたんですか?」と再び聞くと、「それはやっぱ圧倒的に綺麗だから…」って
結局見た目かーーーーーーい\(^o^)/
「今日も会えるかなと思って参加したんです!髪型も変えてきたんです!!」
髪型は逆効果だよマジで\(^o^)/
「僕LINEブロックしちゃったのに何で選んでくれたんですか?」
「え、ブロックされたの知らないんですけど笑」
てか別に君を選んだ訳じゃ無いんだがな。
「この前LINEが1日返ってこないと思ってブロックしちゃって…」
1日返ってこなかったくらいでブロックするって病み系JKみたいなメンタルで大丈夫か39歳。笑
「そうなんだ〜でもブロックされたかどうかってされた側は解らないからね〜」
「だってブロックされたら既読つかないじゃないですか!」
暗男はブロックした後に筆者が返信をくれてたのではないかと思っているらしい。
「でも別に暗男さんでLINE終わってるし、その後返信もしてないし」
「……」
何で今日カップリングできたのに返信をくれなかったのかが解らない様子。
「質問とかされたらもちろん答えるけど会話終わってたじゃん?エンジョイしたいです!って言われても返しようが無いし、だから?って話じゃん?笑 エンジョイできたらいいね〜って返せば良かった?笑」
「えっ…えっええっ!??厳しくない!?」
「だって何て返せばいいの??笑」
「そ、それはっ…!え、なんか変わってますね!?」
何時間もストレスに耐えてきたせいか糸が切れたように突如当たりが強くなった筆者に動揺し、変わり者という事にしてプライドをなんとか保つ暗男。
「変わってないよ。俺通信?とか女子みんなスルーだよ笑」
「えっ…あ…今まで返ってこなかったのはそういう事だったのか…そんな事考えた事もなかった…」
そして別に1位に選んだ訳でもなかった事も伝えると、立ち止まって再び目を見て「じゃあ今後どうします??」と聞かれた。
「どうするって??」と返すと「俺は気になってるしこれからも誘いたいけど、脈が無いなら誘わないし…」と言われ、暫し沈黙が続いた。脈があるとか無いとか面と向かっては言いづらい。
というか、どうするかって事前に話し合って決めるものではなくない?笑
誘いたいなら誘ってくれればいいし、タイミング合って行きたいと思えれば行くという風に伝えると、「え〜っ…じゃあどうすればいいの?」とウジウジしている39歳暗男にウンザリ。
またもや長々と立ち話で足止めを喰らい、ストレスもピークを迎え「……てか、いい歳して女々しすぎ!!!!」とついにキレた。
暗男は一瞬泣きそうになり、少し落ち着いた後「じゃあ誘いたいからこれからも誘うから!」と言われ「うん、解った」と言い、解散!
気まずく別れたが、テンションの高い感じでまた食事に行こうとLINEが届いた。(ブロックしたのでもう一度教えてくださいと言われ、再びLINEを教える事になった)
こちらも「また行きましょう」と言いつつも、最後の最後で本当にウンザリしてしまったので「またパーティーで会っても気まずくならず楽しく話しましょうね笑」と送ると、脈無しを悟ったようでそれ以降返信はなく、誘われる事はなくなった。
パーティーに疲れ、暫し休戦して1ヶ月後に参加したパーティーに再び暗男は居た。
筆者のメッセージ通り、気まずくはならぬよう普通に話してくれたので、こちらも嘘つき警官の時のように友達モードで笑顔で楽しく話した。
もう諦めてくれたようだが、今まで参加したパーティーで筆者が断トツで可愛いだとか話しやすいだとか言ってくるのでまだ魔法は解けてなさそうだ。
この日は全員リピーターだったので白紙投票したが、暗男は誰かとカップリングしたようだった。
そして帰宅して数時間後「白紙投票したんですか?」と久しぶりにLINEが届いた。
カップリング相手とどうだったのか聞くと「なんか楽しく話す感じではなくて頭を使って話す感じで疲れました」とのこと。
お前が言うか!!!!!笑
暗男は楽しく話すより頭を使って話すのが好きなタイプかと思ったと皮肉を込めて言ってみた。
「凛々華さんとの会話は楽しいですよ!あっという間に時間が過ぎます✨」と言われたので敢えて気付かせる為に「でも一度も笑顔を見た事がないです。相手に笑って欲しいなら自分も笑わないと」と送ると、筆者の前で笑った事が無かった事実に衝撃を受けている。
「凛々華さんと笑い合えたら最高ですよね!次会ったら笑い合えるように改善します!」と、なんだか…全然諦め切れて無さそう/(^o^)\
返信をスルーしたが数日後またLINEが届いた。
参加したパーティーにサクラが居たとの報告。
いい歳してマジでヤバい奴だなおい(;゚∀゚)
筆者だってスタッフから電話で頼まれて無料で参加する事は多々あるし、同じ日の次の時間に招待された場合ほぼ顔パスだし、ハズレの日はなるべく休憩時間は話し掛けられぬようにトイレに行って、終わったら即帰宅する。サクラとは言い難いと返信。
文句言う前に年齢オーバーしていつもパーティーに参加してるのはどうかと思うと正直に伝えた。
「でも今日は40代の男性も居ましたが2番人気でしたよ」と反論されたがそういう問題ではない。
婚活パーティーは消去法なのだ。
こっちはアラフォーが居ないパーティーをわざわざ選んで参加してるのに違反してる人が居るとガッカリすると送ると、その後既読がつく事は無かった。
ブロックして再び連絡先を聞いてきたくせにまたブロックしたようだ。
ブロックさえすれば全てリセットできると思い込んでいる奴が多すぎる。
ブロックしても相手には永遠にトーク内容は残るし、今後永遠に更新したプロフィールやタイムラインを一方的に見られてしまう事はいいのだろうか。
暗男編・完